イスラエル、パレスチナ・ガザ地区での即時停戦を求める

長野反核医療者の会は下記の声明文を発表しました。

 

イスラエル、パレスチナ・ガザ地区での即時停戦を求める

2023年12月16日
核兵器を廃絶する長野医療者の会 事務局

2023年10月7日から開始されたイスラエル、パレスチナ双方の武力行使により、被害が拡大しています。武力行使は医療機関に及び、医療従事者を含め市民に多くの死傷者が出ています。医療機関への攻撃は、いかなる理由であれ国際人道法により禁じられています。大勢の子どもや病気の人を含む民間人、そして現地で従事する医療者の命をも奪う攻撃は、命をまもる私たち医療者の仕事を踏みにじるものであると強い憤りを感じます。
ひとたび武力衝突が始まると、多くの人の命や生活が奪われます。医療者として、イスラエル・パレスチナ双方の一切の武力行使に抗議し、即時停戦を求めます。

そうした中で、イスラエルの閣僚が核兵器の使用をほのめかす発言をしました。これは、核による威嚇そのものです。これら一連の武力行使・威嚇行為は、国連憲章違反であり、核兵器による威嚇を禁じた核兵器禁止条約にも違反するものです。
広島長崎への原爆投下、その後の2000回を超える核実験により、今もなお世界で多くの被爆者が苦しんでいます。核による威嚇は被爆者に対する冒涜であり、断じて許せるものではありません。とりわけ被爆者に対しては被爆のトラウマを呼び起こし、威嚇の対象となるガザ地区の人々や、全人類に対しても恐怖を与えるものです。
核兵器は存在するかぎり、こうした武力衝突の際に核使用が選択肢になるのです。わたしたちは、人類の安全保障のために一刻も早く核廃絶をしないといけない、という思いをより一層強くしています。

日本国憲法前文には「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」という平和的生存権についての記載があります。被爆者の方々は、「世界のだれにも同じ苦しみを体験させたくない」という思いで、核廃絶だけでなく戦争反対のためにも声を上げ続けてきました。
私たちは、いのちと生活を守る医療者としてその思いを引き継ぎ、イスラエル、パレスチナ・ガザ地区での武力行使に抗議し、核廃絶への行動を続けます。

 

以上

 

 

イスラエル、パレスチナ・ガザ地区での即時停戦を求める(PDF)