活動方針(2022年度)

1)核兵器廃絶についての学びを深め交流します。

・川崎哲氏講演会「核兵器廃絶を巡る世界情勢と、医療者への期待」企画(2022 年9 月23 日)

⻑野反核医療者の会結成後、第1回目の学習企画として、9月23 日にICAN 運営委員、ピースボート共同代表の川崎哲氏を講師に講演会を開催します。ロシアによるウクライナ侵攻、プーチン政権による核の威嚇、核兵器使用の危機が高まる一方、核兵器禁止条約の締約国会議、NPT 再検討会議開催、核兵器廃絶とそれをとりまく国際情勢、私たち市⺠社会の果たす役割など、幅広い視点でお話しをしていただく予定です。学びを深め、今後の私たちのとりくみに活かしていきます。

・学習講演会・フィールドワークなどの計画・実施

当会の前身である準備会、有志の集まりの段階から、自主的学習会やフィールドワークを積極的に行ってきました。直近では2021 年3月にRECNA(⻑崎⼤学 核兵器廃絶研究センター)の桐谷多恵子先生を講師に「沖縄の被爆者が伝えたいことは何か」と題したオンライン学習会を開催し39 名が参加しています。安曇野ちひろ美術館ツアーなども行ってきました。今後も引き続き、新型コロナ感染症の状況、感染対策を考慮してオンラインも活用しながら、こうした学習講演会やフィールドワークなどの企画を計画し実施し、さらに発展させていきます。

・「反核医師の会 反核医師のつどい」への参加

核戦争に反対する医師の会(反核医師の会)が主催する「反核医師のつどい」へ参加し、学習と交流を深めます。前回は、2021 年10 月30 ⽇〜31 日、第31 回反核医師のつどいin 千葉が開催され、全国の反核医師・医学者の会の皆さんが参加し学習と交流を深めています。第31 回つどいでは「核兵器廃絶と原発全廃の実現を希求し「核兵器の暴走」を止めるべく奮闘する決意」を表明したアピール文書が確認されています。

全国の反核医師の会との連帯、交流を深め、当会の活動を一層発展させるためにも、今後開催さる「反核医師のつどい」への積極的な参加を位置づけます。

・「原水爆禁止世界大会」への参加(2022 年8 月)

日本原水協が主催する「原水爆禁止世界大会」へ積極的に参加をします。前回は、2021 年8 月「被爆者とともに、核兵器のない平和で公正な世界を―人類と地球の未来のために」をテーマに原水爆禁止2021 年世界大会がオンラインで開催されました。2022 年開催の世界大会の開催形式は未定ですが、被爆の実相に触れ、核兵器廃絶の流れを強⼒に押し進める市⺠社会の運動と連帯し、交流を深めることを目的とし、参加をよびかけます。

2)⻑野県内の市⺠団体・医療介護職の⽅々とともに核兵器廃絶を⽬指します。

・核兵器廃絶・平和を求める署名運動への参加

これまでも様々な団体が核兵器廃絶の署名活動に取り組んできました。2011 年の国連総会第一委員会において国連軍縮担当上級代表(当時)のドゥアルテ⽒は、平和市⻑会議が集めた100 万筆超の署名や、日本原水協がNPT 再検討会議に提出した700 万筆超の署名に触れ、これらは「軍縮にも⺠主主義が訪れていることの証拠である」と述べています。

また、1950 年、米ソを中心とした核軍拡競争が高まる中、スウェーデンのストックホルムで開催された平和擁護世界大会での核兵器使用禁止を求める呼びかけに対し全世界から5億の署名が集まりました。アメリカ元国務⻑官ヘンリー・キッシンジャーは「この運動のために、朝鮮戦争で核兵器を使⽤することができなくなった」と回顧録で述べています。

⻑野県では2021 年7月に、日本政府に核兵器禁止条約の早期批准を求めて活動することを目的とした団体や個⼈による「核兵器条約をひろげる⻑野ネット(⻑野ネット)」が結成されました。昨年8⽉には準備会のメンバーが⻑野駅前での署名・宣伝活動に参加をしています。

今後も、こうした団体や個人と協力しながら、日本政府に対して核兵器禁止条約の批准を求める署名などの活動に取り組んでいきます。

・⻑野県内在住の被爆者の⽅々からの被爆体験の聞き取り

⻑野県内に在住する被爆者および被爆者ご遺族、関係者の方々から、被爆体験や継承体験等の聞き取り、交流を行います。戦後76 年余りが経過し、戦争体験者、被爆体験者は高齢化、減少しています。医療に携わる者として、被爆者の方の苦難に満ちた人生に思いを寄せ、筆舌に尽くしがたい経験に寄り添う事は大変重要な取り組みと考えます。

・⻑野県内の戦跡保存活動や、平和を⽬指す取り組みへの参加

⻑野県内の各地に様々な戦争遺跡が存在しています。⻑野市松代⼤本営地下壕、松本市⾥⼭辺地下工場跡など、第二次世界大戦中の戦争の実態を伝える爪痕があり、それらを保存し後世に伝える取り組みがあります。また、「信州・平和のための戦争展」など、平和を目指す活動が地域で取り組まれています。

そうした活動に取り組む団体や個人とも積極的に協力・交流を深め、核兵器廃絶とともに平和を目指す取り組みへの参加を進めます。



■最新の活動方針(2023年度)